遺言書を書いたことがありますか?
それを縁起でもないとお考えですか?
あなたはご自分の財産をどうしたいですか?
あなたが認知症になってしまったら、あなたの財産はどうなると思いますか?
「エンディングノート」と言われる高齢者は多いと思います。
地元の地域包括支援センターから聞いていらっしゃるかたが多いからです。
でも、それだけではありません。
①エンディングノート
②生前整理
③遺言
④家族信託
⑤死後事務委任
⑥任意後見契約
⑥見守りサービス
等々が出てくると思います。
他にもあるでしょう。
そもそも終活とは一体どういうことを指しているのでしょう。
終活(しゅうかつ)とは「人生の終わりのための活動」の略。人間が自らの死を意識して、人生の最期を迎えるための様々な準備や、そこに向けた人生の総括を意味する言葉です。
主な事柄としては生前のうちに自身のための葬儀や墓などの準備や、残された者に迷惑がかからぬよう生前整理、残された者が自身の財産相続を円滑に進められるための計画を立てておく遺言や族家信託などが挙げられる。これは週刊誌から生み出された言葉とされており、2011年の映画『エンディングノート』の公開や、2012年の「ユーキャン新語・流行語大賞」でのトップテン選出などを経て、社会現象を巻き起こしました。
しかし、気を付けなければならないのが、いつその終活を始めるかです。
まだ大丈夫だろうと思っていると、脳の病気や、心臓の病気で突然意識がなくなってしまうことがあるからです。
終活はいつ行えばよいのでしょうか
人は対策が出来るときには何もせず、問題を感じたときは何もできない
終活を始めようとしても、認知症や脳血管疾患等になってしまったら、法律行為(契約や不動産の売買、銀行の預貯金の解約等)が出来なくなる可能性があります。
平均寿命には健康でない期間が含まれているのです。
平均寿命=健康寿命+健康でない期間
男性も女性も70歳を超えたらその期間に入ってしまうのです。
70歳になる前に終活をする必要があるのです。
終活はいつ行えばよいのでしょうか?
人は対策が出来るときには何もせず、問題を感じたときは何もできない
問題を感じていない今、終活を行うべきでしょう。
人は亡くなるときまで健康であり続けたいものですが、なかなかそうはいきません。
平均的には、男性が9年、女性が12年、健康でない期間があります。
一概には言えませんが、70歳を超えたら終活を考えることが必要ではないでしょうか。
できれば、65歳を目安に行動しましょう。
資産凍結は認知症だけではない
資産凍結になってしまうのは、認知症だけではありません。脳血管疾患も大きな原因となります。
平成28年度時点で、65歳以上の男性の方で、介護(要介護、要支援)が必要となった原因は、認知症15%、脳血管疾患23%=38%ということです。
認知症患者の保有する金融資産額
何故、最近になってこれほど終活が取り上げられてきているのでしょう。それは、認知症患者の保有する金融資産の多さが大きく左右しています。
認知症発症により”塩漬け”とされる高齢者の金融資産額は年々上昇しており、2030年度時点で215兆円に達するとの試算が、2018年に第一生命経済研究所より発表されています。
ということは、日本中のあちこちで資産凍結で困っている方が増えているということで、その資産凍結に早くから対応する必要があるのです。
「足りない」のに「何もしてない」
内閣府の調査によれば、日本の高齢者は半数以上が現在の貯蓄や資産について、「老後の備えとしてはやや足りない」「まったく足りない」と考えている一方、具体的に老後のためにしていることを訊ねると、「特に何もしていない」との回答が42.7%と突出しており、家族信託を含めた終活は、日本ではまだ定着していない新しい文化であるため、改めて家族・友人とゆっくりと相談することには抵抗を感じるのかもしれません。
ですから、この抵抗を取り除かないと大変なことになる(認知症患者の塩漬け資産)ということを理解していただきたいのです。
このままではいけないと思っているのに、何をすればいいのかわからないためにそのままにしてしまっている方が多いのです。
それでは、色々ある中で、上記の①~⑥についてご説明させていただきます。
あなたが何をしたいのかによって、異なってきます。
エンディングノートとは、高齢者が人生の終末期に迎える死に備えて自身の希望を書き留めておくノートで、ご自身に万が一のことが起こり亡くなってしまった場合や、重い病気にかかり意思疎通が困難になった時に希望する対処方法を記載しておくノートのことです。
終活といえば、エンディングノートといわれる方も多いと思います。
ですが、このエンディングノートを書き上げた人はどれくらいいると思いますか。
ある資料によれば、1%だと言われています。
終末期の希望を書くのですから、書き上げてそれを家族に見てもらわなければ意味がありません。遺言ではないので、家族への公表が原則です。
でも1%しか書き上げていないのであれば、あなたの希望はどれだけ伝わっているでしょう。
ですから、きちんと周りに人に伝えなければなりません。
「生前整理」とは、生きることを前提にして、思い出の品の片付け、写真や情報の整理、エンディングノートの作成を行う行動です。つまり、心の整理を行うことです。
決して単なる荷物整理ではありません。
エンディングと生前整理は「死」を前提にしているか「生(せい)」を前提にしているかという大きな違いがあります。
亡くなられた方の遺品整理をすると、4トントラック1台~6台分にもなるといわれています。
つまり、持ち主が変わると必要ないと思われている荷物がそれだけ出てくるのです。基本的に全ての荷物が捨てられるのです。
財産を譲りたいのであれば、遺言と思いがちですが、実は思い通りに財産を渡す方法は、生前贈与であったり、死因贈与であったり、遺言があります。その遺言にも遺贈というものがあります。その他にも、最近では家族信託というものがテレビや週刊誌で取り上げられています。
生前贈与・・・生きているうちに財産を渡す
死因贈与・・・贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与契約
遺言・・・死亡後に法律上の効果を生じさせる目的で、遺贈、相続分の指定、認知などにつき、一定の方式に従って単独に行う最終意思の表示
遺贈・・・遺言によって、財産を他人に贈与すること
家族信託・・・ 資産を持つ方が、特定の目的に従って、その保有する不動産・預貯金等の資産を信頼できる家族に託し、その管理・処分を任せる仕組み
どれを選ぶかによって、やり方や効果に違いが出ます。
それぞれを理解しましょう。
これはどういうことでしょう。
あなたが亡くなった後、遺された家族にはやらなければならない諸手続きがあります。
当たり前だと思うかもしれませんが、
①死亡時の病院への駆けつけ、遺体引き取りの手配
②葬儀、埋葬に関すること
③賃貸住宅の明渡しや遺品整理
④家賃、入院費などの諸経費の支払い
⑤各種契約の解除
等、様々な手続をしなければならないのですが、①の病院への駆けつけや、遺体引き取り、②の葬儀や埋葬に関することは、仕事をしている家族にとって、当然のことながら大きな負担となります。
すべてのことに言えるのですが、近くに住んでいらしゃる場合はさほど負担は大きくはないですが、遠方に住んでいらっしゃる場合、休みのことや、交通費のことが挙げられますし、①②だけでなく、法事に関することで何度も来なければならないのです。そんなこと口には出せませんが、家族の負担は大きいのです。
また、家族には本人がどういう契約等をしていたかというのがわかりません。亡くなってからも契約通りにお金が引き落としされていきます。口座凍結されて初めて、郵便で引き落としされなかった趣旨の通知が来て知ることでしょう。
家族はそれを見て、その都度対応していきます。
これはもまた、家族にとって大きな負担となります。
家族が遠方にいる場合、その都度駆けつけなければならないため、亡くなった後もたびたび訪れなければなりません。
そういった①~⑤等の手続きを、第三者に委任することが、死後事務委任契約です。
後見制度には、法定後見制度と任意後見制度がありますが、終活という意味で考えていらっしゃる方は法定後見は関係ありません。法定後見は何もせず、認知症等になってしまった場合につける制度だからです。
判断能力が十分なときに、将来判断能力が低下したときのために備える制度であり、任意後見契約はそのための契約です。
任意後見契約に関する法律 第2条1号 にこう書かれています。
「委任者が、受任者に対し、精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な状況における自己の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務の全部又は一部を委託し、その委託に係る事務について代理権を付与する委任契約であって、第4条1項の規定により任意後見監督人が選任された時からその効力を生じる定めのあるものを言う。」
趣旨は、本人の意思を尊重・自己決定の尊重です。
ポイントとして、
①判断能力が十分なときに、将来判断能力が低下したときのために備える契約。
②本人が自分で、将来後見人になる人を選ぶ。
③将来代理してもらう内容も自由に決めることが出来る。
④必ず公正証書によって作成しなければならない。
⑤判断能力が低下せずに委任者が亡くなった場合、この契約は使わないことになる。
いろんな事情があって、家族と離れて暮らしていると、自分にもしものことがあった時に、家族に連絡できるか自信がない。
その時に備えて、定期的に連絡できるようにしていたい。できれば毎日。
そういったサービスは、健康な時から続けていないと、突如として発生する恐れがあるからです。
そういったサービスのご紹介をいたします。
相続と終活は次の点で大きく異なっています。
①行動を起こす時期
②行動を起こす人
相続は亡くなった方が行動を起こすのではなく、亡くなった方の相続人が行動を起こします。
基本的には、生きているときに何も行動を起こさなかった場合に、残された相続人が行動を起こします。
終活は自分の死後に備えて、生きているときに様々な行動を起こすことを言います。
遺言であるとか、家族信託であるとか、死後事務委任契約であるとか、生前整理であるとか、エンディングノートであるとか等々、自分の意思を表明するのです。
その一歩先に
進みたい
終活のことは考えてはいるけど、どこから取り組めばいいのかわからない。
エンディングノートの書き方を教わったが、その先がなんとなく解らない。
終活に向けて自宅の整理をしたいけどどこから手を付けたらいいのかわからない。
等々、話が先に進まずにストップしてしまっている方、多いですよね。
そういった方のお手伝いをしたいと思っています。
家族信託
家族信託って聞いたことない言葉だけど、それって何?
わたしが認知症になってしまったら、財産を処分することが出来なくなる可能性があるって聞いたけど。
年老いた親にとって、障害を抱えた子の将来ほど心配なことはないでしょう。
生前整理
生前整理って何?
エンディングと生前整理は違うの?
あなたが60代以上であれば、「モノが沢山あること=豊か」という価値観を育んできた世代です。
戦後の貧しい時代を経験し、そのあとの高度経済成長で、大量消費型の社会をも経験し、モノが多いことにさほど抵抗感がないと思います。
ですから、家にはモノが溢れ返っていると思います。
それがあるために、先に進めないことはないですか。
もしそうなら、時間をかけてでも処分していきましょう。
節税対策も必要だと思います。
でも、本当に必要なことは、あなたの財産を 誰に、何を、どのように 残すかです。
あなたの財産を 誰に、何を、どのように 残すかを決めたら、今度はその財産を受けとる側に立って考えてみましょう。
本当にその人のことを考えた分け方ですか?
みんな満足すると思いますか?
私たちはそのお手伝いをいたします。
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